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zoom RSS お勧めの一冊『中国周縁の国際環境』

<<   作成日時 : 2008/09/12 17:11   >>

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 チベット問題を始め、今回のオリンピックに前後して、中国が抱える様々な問題がクローズアップされた。しかし中国が抱えている国際的、あるいは国内的民族問題について、コンパクトにわかりやすく解説してくれる本というのはなかなかなかった。

 今回紹介する、真水康樹『中国周縁の国際環境』(ブックレット新潟大学 新潟日報社 2007年)はそのような不満に応えてくれる一冊である。新潟大学が刊行するブックレットということで、余り一般に知られていないと思うのでここで紹介したい。

 本書はブックレットなので全79頁と極めてコンパクトである。全体は「はじめに」からはじまって、全16講からなっている。

 大学の講義一回分が一つの章という構成である。実際著者の「結びに変えて」によれば、本書の元となったのは2000年度に新潟大学法学部で行なった「政治学と特殊研究」(2001年以降は「政治社会学」として毎年開講)の内容に基づいているという。その内容は高度でしかもわかりやすい。新潟大学の学生諸君は幸せである。

 内容は直接本書を読んでいただくとして以下に目次を示す。

はじめに
第一講  華夷秩序と中国
第二講  朝鮮王朝・大韓帝国・大韓民国
第三講  北朝鮮の自主路線
第四講  「満州国」と東北アジア世界
第五講  モンゴル人とエスニシティ
第六講  中央アジアと新疆
第七講  チベットと仏教圏
第八講  南アジア世界の構成とインド
第九講  印パ戦争と中印国境紛争
第一〇講 南アジアのエスニック戦争
第一一講 ヒマラヤン・リージョン
第一二講 東南アジア世界
第一三講 マレーシアの形成
第一四講 立憲王政とタイ
第一五講 インドシナ半島
第一六講 香港・マカオ
むすびにかえて

 取り扱われる地域は中国を中心にアジアのほぼ全域にわたり、しかも歴史的背景を踏まえた内容となっている。

 著者の真水氏は中央大学卒業の後、北京大学で博士号をとり、現在新潟大学教授と北京大学国際関係学院客員教授でもある。中国の研究者は全体を大きく捉える研究が得意であるが、北京で勉強されただけあって、その成果が本書にも生かされているといえよう。

 私自身は一読大変参考になった一冊である。広く薦めたい。 

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